人事ばたけ

転職活動経験や人事や労務管理等に関する情報を発信するブログ

有給休暇取得理由を聞くのをやめませんか。

f:id:asologu:20191211153129j:image

 

年次有給休暇を取得するときに、理由は必要なのか。

 

先日、知人の会社で1週間前に私用で有給休暇申請したところ、有給休暇取得の理由を聞いてきたとのこと。知人が上司に「理由が必要ですか?」と聞いたところ、「法律では納得できる理由でなければ許可を与えなくても良い」との認識を持っていたそうです。

 

知人の例は、全くの論外であり、上司なら最低限の知識を持ってくれと言いたいのですが、いまだに、有給休暇取得時に理由を聞くことが当たり前のようになっているようにも思えます。有給休暇申請時に本当の理由が言えない場合もあるでしょう。例えば、「趣味のゲームをクリアしたいために休みたい」や「転職活動をするため」など。もし、休暇申請書に理由欄があれば、「私用のため」で十分ですし、仮に年次有給休暇取得理由を聞いてきたとしても「私用です」と答えればいいだけです。

 

年次有給休暇制度で覚えていただきたいのは、「年休自由利用」の原則です。年休自由利用の原則は、判例で「年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところであり、休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない労働者の自由である」としています。つまり、年次有給休暇は理由に関係なく取得ができるということです。

 

このように年次有給休暇で理由を聞いてくることは論外です。年次有給休暇取得の理由を聞くより、一言「業務のことは気にせず、リフレッシュしてきて」と伝えるだけで、本人も気持ちよく休めますし、休暇後もより一層仕事に励めます。

 

もちろん、体調不良などでどうしても出社できない場合は、有給休暇の当日申請をしなければならないので、出社できない旨を伝えた上で、当日の有給休暇利用を認めてもらうようお願いする姿勢も大切ではありますが・・・

 

※会社は事業の正常な運営を妨げる場合においては、『時季変更権』を主張することができます。時季変更権は、「事業の規模、内容、当該労働者の担当する作業の内容、性質、作業の繁閑、代行者の配置の難易、労働慣行等諸般の事情を考慮して客観的に判断すべきである。」(S53.1.31大阪高裁判決)とされています。労働者に有給休暇を取らせないための権利ではないことを留意していただきたい。