人事ばたけ

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今からでも遅くない!!時給単価と割増賃金単価の計算方法を知ろう。

 

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 最近、大手企業でも、単純な計算ミスで残業代未払い問題が発生しました。会社と従業員は信頼関係のもとに成り立っているかもしれませんが、このような問題が発生しましたから、ご自身で残業代の計算方法を知ることも重要かもしれません。そこで、時給単価と割増賃金単価を計算してみましょう。

 

 

(基礎編)STEP 会社の年間所定労働日数を知ろう

年間所定労働日数は、1年間に出勤しなければいけない日となります。多くの会社では、年間カレンダーで1年間の労働日数や休日を決めていると思われますので、まずは、年間カレンダーをチェックしてみましょう。(例)年間休日が110日の会社の場合、365-110=255日が年間所定労働日数となります。

 

 (基礎編)STEP2 1日の所定労働時間を知ろう

 1日の所定労働時間とは、会社で「この時間からこの時間まで働いてね」と決められている時間です。多くの会社では、9001800の8時間労働が多いと思われますが、中には9001700までの7時間労働の会社もあると思われます。

 

(基礎編)STEP3 1ヶ月の所定労働時間を知ろう

 年間所定労働日数と1日の所定労働時間が分かれば計算は簡単です。1年間の所定労働日数が255日、1日の所定労働時間が8時間の会社の場合、年間の所定労働時間が、255日×8時間=2,040時間となります。後は、2,040時間を12か月で割ると1ヶ月の所定労働時間数を算出できます。2,040時間÷12か月=170時間。つまり、1ヶ月の所定労働時間は170時間となります。

 

(基礎編)STEP4 時間給を計算してみよう

月額給料221,000円で1ヶ月の所定労働時間が170時間の場合、『221,000円÷170時間=1,300円』結果、時給単価が1,300円となりました。(50銭以上1円未満は切上げ

 

(基礎編)STEP5   割増単価を計算しよう

1日8時間、1週40時間以上働いた場合、25分以上の割増率を掛けた時間給を支給しなければいけません。例えば、9001800の8時間労働の会社で1時間残業をした場合、8時間を超えた1時間分の時給に対して2割5分以上の割増賃金が支給されます。先程計算した時間給で計算してみましょう。

1,300×1.251,625円』となり、残業時給単価1,625円×1時間=1,625円となります。

 

(基礎編)STEP6 法定休日の割増単価を計算しよう

 労働基準法では、労働者に毎週少なくとも1回(もしくは4週間に4回)の休日を与えなければならないことを定めています。この休日のことを法定休日と言います。多くの会社の場合、日曜を法定休日に定めていますが、サービス業などは、平日に法定休日を定めている場合もあります。さて、法定休日に勤務した場合、3割5分以上の割増率をかけた時間給を支給しなければいけません。では、法定休日の割増単価を先程計算した時間給で計算してみましょう。

1,300×1.35=1,755円』となり、法定休日の割増時給単価は1,755円となります。

 

 (基礎編)STEP7 深夜割増賃金を計算しよう

深夜労働とは、22:00から翌日5:00厚生労働大臣が必要であると認める場合においては,その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)に働いた場合、2割5分以上の割増率を掛けた時間給を支給しなければいけません。では、90018008時間勤務の会社で18002400までの6時間残業をした場合を先程計算した時間給で計算してみましょう。

18002200までの割増単価は『1,300×1.25=1,625円』となり、1,625×4時間=6,500円となります。22002400までの深夜割増単価は『1,300×1.5(割増単価1.25+深夜割増単価0.25=1.5=1,950円』となり、1,950×2時間=3,900円となります。

 

 (応用編)STEP1 割増賃金の基礎となる賃金を知ろう

 割増賃金の基礎となる賃金から除外することができる手当は労働基準法厚生労働省令)で決められています。

  • ①家族手当
    通勤手当
    ③別居手当
    ④子女教育手当
    ⑤住宅手当
    ⑥臨時に支払われた賃金
    ⑦1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

記名称で支給されている賃金が、必ずしも割増賃金の基礎となる賃金から除外することができるとはならず、支給実態によって判断します。

 

家族手当

家族手当は、扶養家族の人数に応じて支給する手当は除外手当に該当しますが、扶養家族の人数に関係なく、一律手当として支給する場合は、割増単価の基礎となる賃金に含めます。

 

住宅手当

家賃の一定割合やローン返済額に定率を乗じた額を支給する場合は、除外手当に該当しますが、賃貸住宅1万円、持ち家2万円など、定額支給する場合は、割増賃金の基礎となる賃金に含めます。

 

 さいごに

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このように、割増賃金の基礎となる賃金から除外することができる手当は決められています。特に、定額の住宅手当を支給している会社で、割増賃金の基礎となる賃金から除外している可能性もあるかもしれません。会社と従業員は信頼関係のもとに成り立っているかもしれませんが、大手企業でも単純なミスで正しい残業代が支払われていなかったこともありました。この機会に、一度、ご自身の給与明細を確認していただき、正しく残業代が計算されているかどうか確認してみることも重要かもしれませんね。